【Lesson】飛ばし屋女子プロに学ぶ“アッパーブローが肝心”。プロコーチ「森守洋」ヘッドコーチが解説!「葭葉ルミ」編Part1。
- 2018/4/7

今回は「ここぞ! の時に飛ばしたい!」がテーマ。
そこで、女子プロの中でも飛ばしが得意な2人に、ここぞ! の時にアマチュアにオススメしたい飛ばしの秘訣をレッスンしてもらい、プロコーチの森守洋が解説。
アッパーが飛ぶってわかっているのに
プロコーチ森 守洋(もり・もりひろ)
1977年2月27日生まれ。静岡県出身。4年間、米国でゴルフに打ち込み、帰国後は陳清波プロに師事し、2002年よりレッスン活動を開始。現在では、原江里菜をはじめとした日本女子ツアーのシード選手などのプロコーチとしても活躍中。
ロフトを増やさずアッパーに打つ。
ドライバーはアッパー軌道で打つと、アマチュアの場合、からだが右に傾きすぎてしまい、インパクトでフェースが開きます。そうすると、フェースが右を向くだけでなく、リリースが早いので上にも向きやすく、実際のロフト以上にフェースが寝てしまうため、芯に当たらず、当たっても右に右に曲がるか、上がり過ぎて飛ばなくなってしまうのです。これはアマチュアの方が勘違いしている、偽のアッパーなのです。
女子プロのアッパーはヘッドの軌道に対してクラブのロフトが変わらないでヘッドがフォローへと抜けていきます。体が右に傾きすぎずに、アッパー軌道でボールをとらえた時、フェースが必要以上に上向きにならないので普段以上の飛距離を発揮できます。さらにエネルギー効率も良くなるので、ミート率の向上にも繋がり、さらなる飛距離を期待できるでしょう。イメージ的には、右に傾きすぎず、ロフトをそのままにしながら打っているのです。
これが正しいアッパーです
左図)アマチュアはフェースを開いてアッパーに打つので、ヘッド軌道と一緒にロフト角も上向きになっていく。これだとフェースが開いてインパクトしてしまうので、右に行きやすくなる。
右図)イラストのように、黄色い線のヘッド軌道はインパクトからフォローに向けて徐々に上がっていくが、インパクト手前からフォローまでロフト角が変わらない。このイメージを持つことが大切。
Part1. 「葭葉ルミ」編
▲ドライビングディスタンス飛ばしの女王は安定の1位!
まずは飛ばしクイーンの葭葉のアッパー実現法。
アッパーに打つために、まずはヘッドを素早く上げること!?
これがアッパー打法につながるんだ!
▲腕やカラダにチカラが入ると、素早く上げることができない!
素早く上げるのは、手が腰のラインに来るまで。
素早く上げるのは、体やクラブではなくヘッドだけ。体全体を使って素早く上げてしまうと、体の軸が大きくブレてしまう原因になり、スイングが安定しない。
▲トップまで素早く上げる意識は持たない。
手が腰のラインに来るまで素早くヘッドを上げることができたら、そのヘッドの勢いでトップまでヘッドを持っていく。
▲左)トップまで素早く上げるとオーバースイングに。
トップまで素早く! と思うと、どうしてもそこからクラブヘッドの重みや体の勢いがあるので、オーバースイングになってしまいます。
▲右)素早く上げた所で体が止まると、上から叩きつけてしまう。
素早く上げた所でピタッと体の動きを止めてしまうと、ヘッドは上から叩きつけるような軌道になってアッパーに打つことは出来ません。
高速バックスイングで、ダウンスイングへの勢いをつける
私は常にアッパーでドライバーを打ちたいと思っています。アッパーに打つには、まずヘッドがインパクト直前でボールの下から入ってこなければなりません。
そのために私はバックスイングで手が腰の位置に来るまでヘッドを素早く上げるイメージを持ちます。これだけでもダウンスイングのヘッドスピードが上がるので、ここぞ!の時にオススメなのですが、素早く上げることでトップで体が普段のスイングよりも捻れる感覚を体感するができると思います。これが、アッパーに打つために大事なポイントなのです。
葭葉ルミ(富士住建)
1993年3月12日生まれ(24歳)16年に「ニッポンハムレディスクラシック」でレギュラツアー初優勝。昨年の全米女子オープンでは平均飛距離で全米1位になり、自他共に認める飛距離クイーンに。今年もドライビングディスタンス約259ヤードで1位を快走中。
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